教育制度

教育に関する組織であって、社会的に公認され定着しているものを総称する。多くの場合、国家や行政が教育に関与するようになり、学校体系が法や規程で明らかになった時代以降の教育の組織をいう。初等教育、中等教育(中学校・高等学校レベル)、高等教育(または中等後教育)に大きく分類される。中央集権度の強い場合と地方分権度の強い場合とで異なった様相を示し、カナダは後者に属する。

カナダでは、中等教育は各州の教育省、したがって州教育大臣が、初等教育については各地の教育委員会が、実質的決定権をもっている。したがって、初等教育と中等教育の制度については、州によって大変異なっており、8-4制、6-3-3制、6-5制、7-2制、6-5制などの形態がある。近年では州間の人口移動が多くなり、州相互の調整の必要性が認識され、州教育大臣協議会(CMEC)を設け、州相互の情報交換・調整に当たっている。連邦政府レベルの文部省はない。

高等教育機関に関しては、教育省の管轄ではなく別に高等教育省を設けている州もある。高等教育機関の典型である大学はその自治権が大きく、教育省または高等教育省の監督が弱いが、その割に大学間の差は小さい。大学のみでなく、カレッジ等の各種の内容の高等教育機関が最近では増えているが、カレッジの性格は、大学へ編入できる州とできない州があるなど、制度的にも内容的にも州によって大きく異なる。

カナダでは教育を分類する時、わが国で通常である学校数育と社会教育というような区分はせず、それらは内容的制度的には混在している。代わって、成人教育とその他の教育(従来的観点の若い人の教育)という区分が採用されている。

(関口礼子)

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