HOME▶カナダ豆辞典▶カ行▶公共企業体(Crown Corporation)

公共企業体(Crown Corporation)

カナダの公共企業体は、連邦法および州法に基づいて設置される政府全額出資の企業体を意味する。連邦法上の公共企業体は、財政運用法(Financial Administration Act)の別表によって、以下の3つの類型に区分されている。第1は、政府の行政的・調整的機能を部分的に代行する、カナダ経済審議会(ECC)などの「直轄(departmental)」企業である。第2は、政府が必要とする財やサービスを準商業ベースで提供・調達する、カナダ原子力公社(AECL)などの代理(Agency)」企業である。第3は、独立採算による商業ベースで物品の製造・販売またはサービスを提供する、カナダ放送協会(CBC)などの「国営(propriety)」企業である。しかし、連邦政府は、1984年のマクドナルド委員会の勧告を受けて、公共企業体に対する規制緩和や民営化を推進しているが、その政策的評価いかんはいまだ論議の対象となっている。なお、連邦レベルでは、カナダ航空(AC)やカナダ国営鉄道(CNR)が民営化されているが、新たにカナダ郵便公社(CPC)が公務部門から公共企業体として再編成されている。なお、州レベルの公共企業体でも、ケベック州の「水力発電公社(HQ)」やサスカチュワン州の「政府投資公社(CIC)」など、州経済の中枢を占める重要な役割を果たす企業もある。

(國武輝久)

関連記事

ページ上部へ戻る