HOME▶カナダ豆辞典▶ナ行▶ヌナヴト準州(Nunavut)

ヌナヴト準州(Nunavut)

カナダ東部の準州。1999年4月にノースウェスト準州の東半部と割いて設けられた。陸地面積193.2万km2、人口29,474人(いずれも2006年)で、カナダ全国の10州、3準州のうち、面積は最大であるが、人口は最も少ない。州都はバフィン島南部にあるイカルイト。ヌナヴトは、イヌクティトゥト語で「われわれの土地」を意味する。本準州成立の背景としては、この地に居住する先住民イヌイットによる権利要求運動の高まりが重要である。これはアラスカにおける同種の運動が、1970年代初頭に経済的権利の獲得という点である程度の成果と得たことに刺激を受けたもので、連邦政府との間の20年近い交渉の結果、1993年に合意に達し、その後6年の準備期間の後に準州成立をみた。準州成立の背景からもうかがえるように、本準州ではイヌイットが人口の多数を占め、約7割がイヌクティトゥト語を母語とする。イヌイットの言語としてはイヌクティトゥト語のほかにイヌイナクトゥン語(母語とする者は人口の約1%)があり、英語・フランス語に加えて、これら2言語も準州の公用語に指定されている。本準州の産業としては、準州成立以前から鉱業への期待が寄せられ、過去にも、また今日においてもいくつかの鉱山が採掘を行っているが、必ずしも長期にわたる安定的な操業が保証されているわけではなく、準州の経済基盤は脆弱である。

(山田 誠)

関連記事

ページ上部へ戻る