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十月危機(Crise d’octobre)

1970年10月5日、英国外交官J.クロスがケベック解放戦線(略称FLQ)によって誘拐された。10日には州政府労働大臣P.ラポルトも誘拐される。FLQの要求は、政治犯の釈放や身代金の支払いなどであった。15日にP.E.トルドー連邦首相は「戦時措置法」を発動して戒厳令をひいた。17日には、ラポルトが死体となって発見された。12月3日、5人の実行犯のキューバ亡命が許され、クロスが解放される。また、ラポルト誘拐殺人実行犯は同月28日に逮捕された。戒厳令発動によって過激派に関与したとして400人以上が逮捕され、人権侵害ではなかったか今でも賛否両論があり、ラポルト殺害の詳細に関しても謎が残っている。また、過激な分離独立運動が事件後影を潜め、ケベック党を中心とした合法的な運動に収斂していく。

(小畑精和)

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