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そば(Buckwheat)

カナダでそばが栽培されている、ということに奇異な感じを抱く方が多い。そばの発祥地は中国南西部のヒマラヤ山麓である、と最近の学説は述べているが、その伝播の仕方については種々風聞があるが、現在では世界の多くの地域で栽培・食用されている。最大の栽培量(収穫量とは必ずしも一致しない)はロシアであろうが、その周辺、例えば東欧地域で現在も多く栽培・食用化されている。カナダへ東欧諸国から移民してきた人々が持ち込んで現在もなお栽培・食用している例はケベック州やオンタリオ州・マニトバ州等で見られる。マニトバ州南部の米国との国境領域では米加双方共にそばの産地として適地である。

1970年~90年代にはこれらの地域を中心に、日本のそば製粉組合から積極的に委託形式で栽培がなされていた。世界的に著名なそば育種学者を中心として会社組織で実施され、日本人好みのそばの育成・栽培・輸出が盛んであった。その会社組織が崩壊して以後そばの栽培は中断され、現在に至っている。輸送手段が大きなネックになっている由である。日本でのそば消費の大部分を主として中国産に委ねている現在、加米国境沿いでのそば栽培の活性化が待たれる。

(草野毅徳)

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