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JACS第40回記念年次大会、立教大学で開催

JACS40回記念年次大会、立教大学で開催

 

企画委員長 矢頭 典枝

 

 912日(土)、13日(日)の二日間にわたり、立教大学池袋キャンパス(東京都豊島区)においてJACS40回記念年次大会が開催されます。大会を目前に、同大学の池上岳彦大会実行委員長を中心に最後の準備を進めています。今年度の大会の概要は以下の通りです。

 第一日目のセッションⅠ「自由論題」は、與那嶺尚吾会員、高橋流里子会員、溝上智恵子会員の3名による報告で構成されています。午後のセッションⅡ「カナダの経済」では、桑原昌宏会員とDavid Anderson氏(アルバータ州政府在日事務所)の報告が行われます。続くセッションⅢ「東日本大震災と日加関係」では、在日カナダ大使館のCael Husband氏が、2011年の大震災発生直後のカナダ大使館の援助およびその後の取り組みについて報告します。(なお、プログラムでは公使のMartial Pagé氏の報告となっていますが、都合によりHusband氏に変更になりました。)続いて、日系カナダ人映画監督Linda Ohama氏が、東日本大震災を題材に制作した新作ドキュメンタリーTohoku no Shingetsu(『東北の新月』)を部分的に見せつつ、東北の復興と人々の苦悩と立ち上がる姿について語ります。映像の観賞とトークの両方ということで、この報告には1時間以上割く予定です。

 セッションの後の懇親会は、立教大学から歩いてすぐの「タンテ グラッツィェ」というイタリアン・レストランで開かれます。立教大学の総長もご出席の予定です。

 第二日目の午前は、セッションⅢ「マクドナルド生誕200周年」と題し、JACSが誇る3名の歴史家―田中俊弘会員、木野淳子会員、福士純会員が登壇し、それぞれ、マクドナルドに対する評価の変遷、アッパーカナダ植民地期におけるマクドナルドの活動、イギリス帝国経済との関わりについて報告します。午後は、佐藤信行会員のコーディネート、JACS主催、立教大学経済学部・法学部共催という形で、同時通訳付きで公開シンポジウム「多文化主義と表現の自由」が行われます。まずトロント大学のKent Roach氏が“Hate Speech in Canadaと題する基調講演を行います。続くパネルディスカッションでは、パネリストとしてRoach氏のほか、鄭暎惠会員、新川敏光会員、桧垣伸次氏(非会員、福岡大学)が報告し、その後、議論が展開されます。

 公開シンポジウムについては、池上大会実行委員長がJACSニュースレター101号で触れましたので、ここでは、セッションⅢ「東日本大震災と日加関係」のOhama氏について若干補足説明します。Ohama氏は、カナダに「写真妻」として渡った自身の祖母の苦難の人生を描いたドキュメンタリー『おばあちゃんのガーデン』で2002年にカナダ映画賞Leo Awards(ドキュメンタリー部門)を受賞した経歴を持つ映画監督で、画家としても活躍しています。2011年、東日本大震災が起きた直後、日系カナダ人の仲間たちとバンクーバーでコンサートを行うなどの方法で募金活動をしたのち、6月に来日し、7月と8月の約2ヵ月間、被災地でテントを張って生活し、支援活動を行ないました。そのなかで東北の子供たちに特に心を寄せ、カナダの子供たちから東北の子供たちへの励ましのメッセージを送る活動に取り組みました。これはJapan-Canada Kids for Kids Quilt Project(「がんばれ東北!カナダと日本、キッズ・メッセージ・キルト・プロジェクト」)と呼ばれています。カナダの子供たちが東北の子供たちへ励ましのメッセージを25センチ四方の布に描いたものを2ヵ月間で700枚集め、それらをボランティアの人々が繋ぎ合わせ、3枚の巨大なキルトをつくりました。これが東北の被災地の小学校や中学校で展示され、被災地の子供たちを励ましてきました。Ohama氏は、震災発生から1年半以上メガホンをとらず、支援活動に専念しましたが、2012年末、東日本大震災を題材にしたドキュメンタリーの撮影を開始しました。これが今春完成したTohoku no Shingetsu『東北の新月』です。

 震災発生から4年経ち、その惨状の記憶が薄れていく昨今、今もなお支援を必要とする東北の人々の苦悩を日系カナダ人が映像によって内外に思い起こさせようとしていることは、JACSにとっても意義深いことのように思えます。

 このように盛りだくさんの大会です。皆様のご参加をお待ちしています。

(神田外語大学)

関東地区ニューズレター13号(2015年9月)より転載

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